PR

本広告は、一定期間更新の無いブログにのみ表示されます。
ブログ更新が行われると本広告は非表示となります。

  

Posted by つくばちゃんねるブログ at

2009年07月13日

ケース(ロジカルシンキング)対策について

自分は最初外資の戦略コンサルティング業界を受けていたので
ケースインタビューの対策はかなりしました。

多くの就活生の方は「ケース?」といった感じで
初めて聞く単語だとおもいますが、
これはビジネスの一部分の状況で
あなたがどのようにして判断するか、
ということを問う問題のことです。

詳しくはマーク・コゼンティーノ氏が書いている
戦略コンサルティング・ファームの面接試験という
本を読んでいただくことをオススメします。

例えば問題の例を挙げると
「あなたはモスバーガーの経営陣にアドバイスをすることになりました。
モスバーガーの経営陣はこれから先10年の間に、マクドナルドを追い越し
日本市場でハンバーガーチェーンNo.1の座につきたいと考えています。
あなたなら、どういったアドバイスを送りますか?」
みたいな問題。

「ケース」はこれまでの学生生活で経験してきたものは全く違うので
初めて聞く人は「そんなのどうやって考えるんだよ!」
と悩んでしまうと思います。

しかし、「ケース」には一定の手順を踏み、ロジカルな分析をして
ちょっとした想像力を働かせることで、ある程度立派な答を出すことが可能です。
状況把握→課題の発見→アイディア出し→まとめ
といった手順です。

まず今回のケースでは、応えるために圧倒的に情報が足りません。
「ハンバーガー市場ってどうなってるの?」
「マックとモスはどれくらい差があるの?」
「それぞれの戦略はどうなってるの?」
「それぞれの強み、弱みってなんなの?」
いっぱい知りたい情報があるはずです。
これをまずは面接官に率直に聞いてしまいましょう。
もし仕事現場に出たら自分で調べましょう。

するとある程度の情報を面接官がくれます。
今回は株式会社富士経済のネット上に落ちていた(https://www.fuji-keizai.co.jp/market/07058.htmlから引用)
市場調査結果をもとに答を考えていきます。
---
[ハンバーガー市場]
6,205億円(2006年)→6,545億円(2007年見込) 105.5%(前年比)

市場の70%以上を「マクドナルド」が占めており、「モスバーガー」、「ロッテリア」と続く。100店以上出店しているのは上位3チェーンと「ファーストキッチン」、「フレッシュネスバーガー」、「ドムドムハンバーガー」を加えた6チェーンで、1,000店以上出店しているのは上位2チェーンのみである。特に「マクドナルド」は「モスバーガー」の2.7倍近い約3,800店を出店している。2006年は、「マクドナルド」の好調で市場が拡大した。“100円マック”を拡充・強化したこと、“サラダマック”、“マックフルーリー”など周辺商材が好調であったこと、24時間営業店舗を拡大したことなどにより過去最高の売上高を達成している。

2007年も、「マクドナルド」は1月に日商記録を更新、全店ベースでも1月から5ヶ月連続して各月売上を更新するなど、引き続き好調である。「モスバーガー」も4月にハンバーガーの食材を全面的に見直し、売上が上向いており、他チェーンも立地やニーズに対応した展開を行なっている。また、ロッテとリヴァンプが共同で設立したバーガーキング・ジャパンが「バーガーキング」を6月から展開しており、2007年のハンバーガー市場は前年比5.5%増の6,545億円に達すると見られる。

---

ここから分かることは
ハンバーガー市場:少子化による縮小傾向があったが、マクドナルドの大々的なキャンペーン等による話題づくりで近年は拡大傾向にある。
マクドナルド:業界1位で市場の70%を独占。低価格帯商品や、サイドメニューが充実し、業務時間が長い。近年大々的なキャンペーンを展開し話題づくりを行っている。
モスバーガー:業界2位でマクドナルドの1/3程度の規模。高品質商品の提供を行っている。
といったことである。

次に課題を把握する。これには何個か方法がありますが
①1個目は業界TOPの会社と比較して(Benchmarkといいます)劣っている部分を分析・補強する方法です。
この視点でいうと、モスは低価格帯商品やサイドメニューが充実していない。業務時間が短い、広告が弱いといった課題が浮かび上がります。
②2個目は業界全体の課題を探ります。例えば、ハンバーガー市場は若年層を中心とした顧客を持っていますが、一方で高齢者層の顧客は少ない現状にあります。つまり高齢者層に対するアプローチが足りないという課題が浮かび上がります。
③3個目は他業界を参考にして課題を探ります。例えば牛丼チェーン最大手だった吉野家を、すき家が近年店舗数で上回ったのは「ファミリー席」を設置したことで家族客が大量に流れ込んだことが要因だといわれています。また、飲み屋チェーンの業界で三光マーケティングフーズが業界内でのポジションを確立したのは居酒屋の概念に「個室」というスペースを設けたことが理由として挙げられます。つまり、現在の店舗内スペースの使い方にも改善の余地がある可能性があるというわけです。
その他にも多数の課題(利益向上、コスト削減などなど)を考えることは出来ますが、紙面の関係上今回はこの3つに絞ります。

次に、これらの課題を解決するための施策を考えます。
例えば①に対しては低価格商品を開発し、サイドメニューを充実させ、業務時間を延長する。大々的な広告戦略を打ち出すなどが考えられます。
②に対しては高齢者向けのメニュー開発と広告の展開が考えられます。
③に対しては、集団でハンバーガー食べながら話したりまったりできるスペースの設置や、パソコン使ったり漫画読みながらハンバーガーを食べられるスペースの設置等が考えられます。


こういった施策に対して最後に数字的な予測をつければ、ある程度
形のある提案となります。
例えば②に関して施策を実行した場合、
現在60歳以上の人口(0-約80歳で1億2千万人の1/4)2500万人のうち1%が
年に3回(約1000円)モスバーガーを利用していた(売上は約2.5億円)として
この施策を実施することで2500万人のうち3%が年に6回(約2,000円)利用することになると
(売上は約15億円)になり12億円の増収となります。
等と数字的な裏づけをつけていくと提案の価値が増します

更に言えば、マックとモスの売り上げの差をきちんと埋められるまで
この数値を積み上げ、それを10年間でどういった形で実現していくか
まで答えられたら回答として十分なものになります。

以上で「ケース」について、ちょっと知って頂くことは出来ましたでしょうか?
ケースは当初コンサルの試験でばかり使われていましたが
ビジネス場面で、社員がどのように考えるかを調べる指標として
今や多くの会社で試験に採用されています。
グループディスカッションでは、複数人でケースを解くものが多いです。

なので夏のこの時期、ケースに慣れておくことが結構
ロジカルシンキングの能力を高め、内定を手繰り寄せる一つの手段になると思います。
※サークル等でも応用すると、鬼のようにサークルの運営を向上できます。

今後もいくつかケース問題をオリジナルで作成しますので
頭の体操と思って解いてみて下さい。(制限時間つき)
国内有力コンサルの内定を1社だけ頂いた私の回答例なので
これを超える内容が外資コンサルや国内トップファームに受かるレベルです。
ぜひ、挑戦してみて下さい。  


Posted by satoru at 12:00Comments(0)ケース対策

2009年07月14日

ブレインティーザー①

今回は最初のケース問題を紹介します。
形式としてはブレインティーザーを出題します。


[ブレインティーザー]はビジネスにおいて、というより
もっと基本的な*論理力や*発想力を試す形式の問題です。

ブレインティーザー①:制限時間15分
-----------------------------
あなたはA株式会社の社員です。今度得意先のB社の社員とゴルフコンペをすることになりました。
「得意先のB社の社員と仲良くなる良い機会だ!」と思った私は、A社の様々な先輩に、
「ゴルフコンペに出場するB社の社員の方々はどういう人となりなのか」ということを聞いたところ
以下のような答が返ってきました。

・今回のコンペは社長の趣味で開催されたんだ。
・田中さんは後藤さんのいとこなんだよ。
・係長はゴルフが趣味だよ。
・会長は野球観戦が趣味だよ。
・出場する6人のうち、一番背の低い人が橋本さんだよ。
・佐藤さんは出場する6人のうち、一番背の高い人だよ。
・出場する6人のうち、ゴルフが趣味の人は3人いるよ。
・一番上手いのは市川さんだよ。
・後藤さんは、釣りが趣味だよ。
・丸山さんは市川さんと話せるように、市川さんの趣味の野球の勉強を始めたらしいよ。
・係長は2番目に背が高い人だよ。
・佐藤さん、丸山さん、市川さんは6人の中では背が高いほうだよ。
・後藤さんの妹さんは部長の奥さんと同じ大学出身らしいよ。
・課長と係長は趣味があうから、よく話しているみたいだね。
・部長は趣味がバスケで、高校からずっとやっていたそうだよ。だから身長が飛びぬけて高いんだ。
・専務と課長は同じくらいの身長だよ。親戚だからかなぁ。


ゴルフコンペ当日の朝、上記のメモを確認しましたが
どの人がどの役職の人なのかが全然分からないことに気づきました。
そそうのないように、役職と名前を一致させましょう。
しかし電車には乗り遅れられないので
家を出るまでの15分で考えましょう。
-------------------------------------------
もし15分以内に答をだせた方いたら、コメントに答をお願いします。
回答例
・・・
○○部長
○○係長
・・・
など  


Posted by satoru at 22:00Comments(2)ケース対策

2009年07月23日

ブレインティーザー①回答編

今回は7月14日に挙げたブレインティーザー①の回答編をあげます。

前回の記事http://shukatsuinfo.tsukuba.ch/e43875.html
見ながら回答編をご覧下さい。

今回の問題は「短い時間の中で、いかに情報をまとめるか」
ということが焦点の問題でした。
実はこの解き方、グループディスカッションで威力を発揮する解き方でもあります。

こういう場合、マトリックスを用いると便利です。

マトリックスというのは「行」と「列」で情報をまとめることです。
そして今回の場合、役職と名前を一致させるには情報の「比較」
が大事ですのでステップとしては
①何を比較するか探す
②マトリックスをつくる
③条件で絞込み
といった流れが有効です。

例えば、今回の例題の場合さらっと情報を読むと
役職者は6人いて「趣味」の話と「身長」の話が多いことに気づきます。
なのでこれをもとにマトリックスを作ります。
最初に記載されている情報から役職と趣味を埋めます。

名前 役職 趣味    身長
    会長 野球観戦
    社長 ゴルフ
    専務
    部長 バスケ
    課長 ゴルフ
    係長 ゴルフ

すると「後藤さんは、釣りが趣味だよ。」という情報から
残る専務が後藤さん、趣味が釣りとなります。

名前 役職 趣味    身長
    会長 野球観戦
    社長 ゴルフ
後藤 専務 釣り
    部長 バスケ
    課長 ゴルフ
    係長 ゴルフ

また「市川さんの趣味の野球」という情報もありますので
会長さんが市川さんとなります。

名前 役職 趣味    身長
市川 会長 野球観戦
    社長 ゴルフ
後藤 専務 釣り
    部長 バスケ
    課長 ゴルフ
    係長 ゴルフ

次に身長の情報を組み込みます。
身長の情報ですぐ決まるのはまず「係長は2番目に背が高い人だよ。」という情報。そして「佐藤さんは出場する6人のうち、一番背の高い人だよ。」と「部長は趣味がバスケで、高校からずっとやっていたそうだよ。だから身長が飛びぬけて高いんだ。」という情報。ここから佐藤さん=部長=バスケが趣味=身長が最も高い
ということが分かります。

名前 役職 趣味    身長
市川 会長 野球観戦
    社長 ゴルフ
後藤 専務 釣り
佐藤 部長 バスケ   1番高い
    課長 ゴルフ
    係長 ゴルフ   2番

更に「田中さんは後藤さんのいとこなんだよ。」と「専務と課長は同じくらいの身長だよ。親戚だからかなぁ。
から後藤専務といとこ=田中課長であり、2人は同じくらいの身長と分かります。
更に「佐藤さん、丸山さん、市川さんは6人の中では背が高いほうだよ。」「出場する6人のうち、一番背の低い人が橋本さんだよ。
という情報から2人の身長が同立4位と分かります。

名前 役職 趣味    身長
市川 会長 野球観戦
    社長 ゴルフ
後藤 専務 釣り     4番
佐藤 部長 バスケ   1番高い
田中 課長 ゴルフ   4番
    係長 ゴルフ   2番

そして「佐藤さん、丸山さん、市川さんは6人の中では背が高いほうだよ。」という情報からこれらが身長上位3人であり、未だ名前の出ていない丸山さんが身長2番、市川さんが3番であると分かり、社長が6番だと分かります。

名前 役職 趣味    身長
市川 会長 野球観戦 3番
    社長 ゴルフ   6番
後藤 専務 釣り     4番
佐藤 部長 バスケ   1番高い
田中 課長 ゴルフ   4番
丸山  係長 ゴルフ  2番

そして最後にまだ名前の出ていない橋本さんを社長に据え、

名前 役職 趣味    身長
市川 会長 野球観戦 3番
橋本 社長 ゴルフ   6番
後藤 専務 釣り     4番
佐藤 部長 バスケ   1番高い
田中 課長 ゴルフ   4番
丸山 係長 ゴルフ   2番

情報を確認すると「出場する6人のうち、一番背の低い人が橋本さんだよ。」で情報の辻褄があったので、これが答となります。  


Posted by satoru at 12:10Comments(2)ケース対策

2009年07月23日

マーケットサイジング①

今回は2問目のケース問題を出題します。
形式はマーケットサイジング問題です。

マーケットサイジング問題とはその名の通り
ある商品の市場規模(世界、とか日本とかある決められた範囲で特定の商品がどれくらい売れているか)を推論する問題です。多くのコンサルティングファームのケース問題はこの問題と後に紹介する売り上げ上昇を組み合わせた問題が大好きです。

マーケットサイジング問題は、その市場を事前に調べてきて覚えてきて欲しい(記憶力)ということではなく、身近な数字からいかに大局を見るかという思考力を問うているので、例えば「日本のカメラ市場を推定せよ」と問われて「この前雑誌で読んだのですが、約2,300億円です」などと答えても全く評価されません。
「頭がいかに回るか」がコンサルティングの基本です。

では今回の問題。
マーケットサイジング①:制限時間15分
「日本国内における牛丼チェーンの市場を推定せよ。」

制限時間内に推定できた方は、その推定の過程をコメント欄に書いて頂けたら幸いです。  


Posted by satoru at 18:00Comments(2)ケース対策